気体分子の平均運動エネルギー【気体分子運動論 #2】

熱力学
スポンサーリンク
taniten
taniten

今回は気体分子運動論の第2回目、気体分子の平均運動エネルギーを解説していくよ!

今回も頑張るぞ〜!

ふうた君
ふうた君
スポンサーリンク

平均運動エネルギー

理想気体の状態方程式\(pV=Nk_{B}T\)と、気体分子による圧力\(p=\frac{Nm\bar{v}^{2}}{3V}\)を合わせると、
$$Nk_{B}T=\frac{Nm\bar{v}^{2}}{3}$$
となります。

taniten
taniten

状態方程式や気体分子が与える圧力については、以下の記事を参考にしてね!

状態方程式をボルツマン定数で表す方法
気体分子の速度を使用した気体の圧力の導出

ここで得られた$$Nk_{B}T=\frac{Nm\bar{v}^{2}}{3}$$という式の両辺を気体分子の数\(N\)で割ると、
$$k_{B}T=\frac{m\bar{v}^{2}}{3}$$
のように1分子あたりの関係式を導くことができます。

ここで両辺に\(\frac{3}{2}\)を掛けてあげれば、
$$\frac{3}{2}k_{B}T=\frac{1}{2}m\bar{v}^{2}$$
となります。

右辺の\(\frac{1}{2}m\bar{v}^{2}\)は運動エネルギーと同じ形をしていますね。

ここで使用されている\(\bar{v}^{2}\)は、気体分子の平均速度の2乗です。

したがって、分子1個あたりの運動エネルギーの平均\(\frac{1}{2}m\bar{v}^{2}\)は、\(\frac{3}{2}k_{B}T\)に等しいということになります。

taniten
taniten

運動エネルギーと温度の間にはこのような関係があることがわかるね。

分子1個あたりの運動エネルギーを気体の温度で表せるなんて面白いね!

ふうた君
ふうた君

各成分の平均運動エネルギー

ここで前回の記事でも書いた通り、気体の速度と各成分の間には、
\begin{align}
\bar{v}^{2}=\bar{v_{x}}^{2}+\bar{v_{y}}^{2}+\bar{v_{z}}^{2}\\
\bar{v_{x}}^{2}=\bar{v_{y}}^{2}=\bar{v_{z}}^{2}
\end{align}
という関係があるんでしたね。

これらの関係から、先ほどの運動エネルギーの平均\(\frac{1}{2}m\bar{v}^{2}\)は、\(x,y,z\)のそれぞれの方向で、
$$\frac{1}{2}m\bar{v_{x}}^{2}=\frac{1}{2}m\bar{v_{y}}^{2}=\frac{1}{2}m\bar{v_{z}}^{2}=\frac{1}{2}k_{B}T$$
という式が成り立つことがわかります。

つまりそれぞれの運動の方向ごとに、\(\frac{1}{2}k_{B}T\)のエネルギーが分配されるということになります。

taniten
taniten

ここで\(x,y,z\)のようなそれぞれの運動の方向のことを、自由度といったりもするよ。

どの方向にも、等しい大きさのエネルギーが分配されているんだね。

ふうた君
ふうた君

2乗平均速度

最後に2乗平均速度\(\sqrt{\bar{v}^{2}}\)を導出します。

といっても上で得られた式\(\frac{1}{2}m\bar{v}^{2}=\frac{3}{2}k_{B}T\)を変形するだけで、
$$\sqrt{\bar{v}^{2}}=\sqrt{\frac{3k_{B}T}{m}}=\sqrt{\frac{3RT}{M}}$$
となります。

最後の等号では、\(k_{B}=\frac{R}{N_{A}}\)を使用しました。

最後の大文字の\(M\)はなに?気体分子の質量ではないよね?

ふうた君
ふうた君
taniten
taniten

これはモル質量といって、質量\(m\)の気体分子がアボガドロ定数\(N_{A}\)個ある時の質量だよ。
つまり\(M=mN_{A}\)だね。

まとめ

理想気体分子の運動エネルギーは温度\(T\)によって決まり、分子の質量を\(m\)、速度を\(\vec{v}=(v_{x},v_{y},v_{z})\)とすると、
$$\frac{1}{2}m\bar{v_{x}}^{2}=\frac{1}{2}m\bar{v_{y}}^{2}=\frac{1}{2}m\bar{v_{z}}^{2}=\frac{1}{2}k_{B}T$$
$$\frac{1}{2}m\bar{v}^{2}=\frac{3}{2}k_{B}T$$
が成り立つ。また、モル質量を\(M\)、気体定数を\(R\)とすると、2乗平均速度は、
$$\sqrt{\bar{v}^{2}}=\sqrt{\frac{3k_{B}T}{m}}=\sqrt{\frac{3RT}{M}}$$
となる。
taniten
taniten

今回のように運動の自由度ごとに等しいエネルギーが分配されることを、エネルギーの等分配則ともいうんだ。

不思議で奥が深い気体の世界・・・、もっと知りたくなってきた!

ふうた君
ふうた君

コメント

タイトルとURLをコピーしました