全微分がわからない人のために解説します!【全微分の式の導出】

物理数学
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taniten
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今回は全微分について解説するよ!

偏微分との違いはなんだろう?

ふうた君
ふうた君
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全微分とは何か?

偏微分の復習

全微分を理解するには、偏微分を理解しておく必要があります。

「多変数関数の注目する変数以外は定数とみなし、1つの変数でのみ微分する」操作のことを偏微分と言うんでしたね。

たとえば2変数関数\(f(x,y)=x^{2}+y^{2}\)を\(x\)で偏微分するときは、\(y\)は定数とみなして\(f_{x}=2x\)となります。

taniten
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偏微分の定義についての解説と、例題を解く記事のリンクを以下に貼っておくよ!

全微分の式

関数\(f=f(x,y)\)が定義されている領域で偏微分可能であるとします。

このとき、点\((x,y)\)における関数\(f=f(x,y)\)の値と、そこから微小移動した点\((x+\Delta x,y+\Delta y)\)における関数\(f=f(x+\Delta x,y+\Delta y)\)の値の差\(\Delta f\)は、
$$\Delta f=f(x+\Delta x,y+\Delta y)-f(x,y)$$
となります。

この式の右辺にちょちょいと小細工をして、

\begin{eqnarray}
\Delta f(x,y)&=&f(x+\Delta x,y+\Delta y)-f(x,y)\\
&=&f(x+\Delta x,y+\Delta y)-f(x,y+\Delta y)+f(x,y+\Delta y)-f(x,y)\\
&=&\frac{f(x+\Delta x,y+\Delta y)-f(x,y+\Delta y)}{\Delta x} \Delta x+\frac{f(x,y+\Delta y)-f(x,y)}{\Delta y} \Delta y
\end{eqnarray}

と変形してやります。

ここで\(\Delta x\)と\(\Delta y\)が非常に小さく、それぞれ\(dx,dy\)と表すとき、最後の等式は偏微分を用いて以下のように近似できます。

\begin{eqnarray}
df(x,y)&=&\frac{f(x+dx,y+dy)-f(x,y+dy)}{dx} dx+\frac{f(x,y+dy)-f(x,y)}{dy} dy\\
&=&f_{x}(x,y)dx+f_{y}(x,y)dy\\
&=&\frac{\partial f}{\partial x} dx+\frac{\partial f}{\partial y} dy
\end{eqnarray}

微小量\(dx,dy\)のときしか上の等式は成り立たないんだね!

ふうた君
ふうた君

このように、多変数関数を変数の偏微分に関する項の和で表すことを、全微分と言います。

taniten
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関数\(f\)を全微分できるとき、「関数\(f\)は全微分可能である」と言うよ!

\(n\)変数関数だと?

次に、より一般的な\(n\)変数関数の全微分がどうなるか見てみましょう。

\(n\)変数関数\(f=f(x_{1},x_{2},\cdots,x_{n})\)の全微分は、
\begin{eqnarray}
df&=&f_{x_{1}}dx_{1}+f_{x_{2}}dx_{2}+\cdots+f_{x_{n}}dx_{n}\\
&=&\frac{\partial f}{\partial x_{1}} dx_{1}+\frac{\partial f}{\partial x_{2}} dx_{2}+\cdots+\frac{\partial f}{\partial x_{n}} dx_{n}\\
&=&\sum_{i=1}^{n} \frac{\partial f}{\partial x_{i}} dx_{i}
\end{eqnarray}
と一般化することができます。

taniten
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シグマで表すとスッキリしていてわかりやすいよね!

変数\(x,y\)が\(t\)の関数のとき

最後に、変数\(x,y\)が他の変数の関数になっている場合を考えてみましょう。

taniten
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つまり\(f=f(x(t),y(t))\)となっているということだよ!

この場合、実質\(f\)は\(t\)のみの関数ということになるね!

ふうた君
ふうた君

先ほどの式
$$df=\frac{\partial f}{\partial x} dx+\frac{\partial f}{\partial y} dy$$
について\(x,y\)が\(t\)の関数ならば、両辺を\(t\)で微分することができます。
すなわち、
$$\frac{df}{dt}=\frac{\partial f}{\partial x} \frac{dx}{dt}+\frac{\partial f}{\partial y} \frac{dy}{dt}$$
が成り立ちます。

taniten
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右辺では、\(f\)は変数の数が\(x,y\)の2つだから\(\partial\)で、\(x,y\)は変数が\(t\)の1つだから\(d\)で表されていることに注意しよう!

まとめ

\(n\)変数関数\(f=f(x_{1},x_{2},\cdots,x_{n})\)が、定義された領域で全微分可能であるとき、任意の座標における全微分
\begin{eqnarray}
df&=&\frac{\partial f}{\partial x_{1}} dx_{1}+\frac{\partial f}{\partial x_{2}} dx_{2}+\cdots+\frac{\partial f}{\partial x_{n}} dx_{n}\\
&=&\sum_{i=1}^{n} \frac{\partial f}{\partial x_{i}} dx_{i}
\end{eqnarray}
となる。

また変数\(x_{i}\)が別の変数\(t\)の関数であるとき、
$$\frac{df}{dt}=\sum_{i=1}^{n} \frac{\partial f}{\partial x_{i}} \frac{dx_{i}}{dt}$$
となる。

taniten
taniten

全微分の式は、大学物理ではよく出てくるよ!

こんがりそうだからもう一回復習するね!

ふうた君
ふうた君

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